新潟水俣病の歴史と現在:薬学生セミナー参加者の学びと裁判傍聴レポート
12月3日(火)、薬学生セミナーに参加した学生が、新潟水俣病に関する裁判の傍聴に参加しました。現地での学びをもとに、改めて新潟水俣病の歴史と、現在も続く患者支援活動の重要性を考える機会となりました。
新潟水俣病と民医連の取り組み
新潟水俣病は、1960年代に阿賀野川流域で発生した水俣病の一形態です。新潟民医連は患者さんたちとともに歩み続け、その支援活動は半世紀以上にわたります。薬学生たちは、11月のセミナーでこの歴史を学び、新潟民医連の活動が新潟水俣病の記録とともにあることを実感しました。
環境庁前での宣伝行動の様子 原告団の皆さんと弁護団
新潟水俣病裁判:現状と概要
新潟水俣病に認定されなかった住民や、特別措置法の救済から外れた方々が国と原因企業に賠償を求めた裁判の2審が、12月3日に東京高等裁判所で始まりました。原告の平均年齢は75歳を超え、多くの方が判決を待たずに亡くなっており、時間との闘いが続いています。
裁判では、1審判決において26名が水俣病と認定されましたが、原告団はさらなる認定と国の責任を求めています。一方、被告側は1審判決の不当性を主張し、両者の意見が対立しています。
次回の裁判は来年2月25日に予定されています。
学生の感想:現地学習と裁判傍聴を通じて
薬学生感想
「新潟に行き、水俣病の患者さんから直接お話を聴く機会をいただきました。水俣病は歴史上の出来事だと思っていましたが、現在進行形の問題であることを学びました。初めて裁判を傍聴し、裁判を見守ることで関心を示せるということを実感しました。」
裁判後の報告会の様子
新潟水俣病は今も続いています
新潟水俣病の問題は、現在も多くの人々の暮らしに影響を与えています。学生たちが感じた「関心を示すこと」の大切さを広げ、これからも新潟民医連とともに地域医療や社会問題解決に取り組んでいきます。